2018年1月2日火曜日

CFD実験室その10 レバレッジとロスカット、やや複雑な関係

皆さんこんにちは、オザワークスです。

前回レバレッジについて触れたので、関連してここではロスカットについて話します。

まず、ロスカットとは?

ロスカット、ロスをカットする、日本語で言えば「損切り」です。レバレッジやロスカットを毛嫌いする、或いはよくわかっていない投資家はロスカット=強制決済(強制的に持ち株を売られる)と思っている方、意外と多いと思います。かく言うぼくも若干その気があります。

ある株を買って、それが下がり、さらに下がりそうだから今のうちに仕方なく売ってしまう。これが一般的な損切りです。よく見る光景です。

CFDのロスカットは、買った株が下がりロスカットの水準(ロスカットレート)に到達すると自動的に売られていきます。損切りと同じですね。

ロスカットレートは投資家がある程度自由に設定できますが、それを「無し」にすることは出来ません。現物取引ではもちろんそんなものは端から「無し」です。ここを嫌がる投資家はいるでしょうね。ぼくもそうです。長期投資との相性が悪いですから。

ただ誤解のないように言いますが、ロスカットは投資家がそれ以上損をしないように歯止めをかけるためのものです。本来的には投資家&証券会社を守るシステムなのです。

とはいえ投資家の投資姿勢によります。ぼくがCFDで行おうとしているのは、株を長期で保有してずっと配当金を受け取り続けよう、という投資です。それはつまり、株価が上がろうが下がろうがとにかくずっと持っていなければならない、ということです。

自分の意志で売るならともかく、自動的にホイホイ売られてしまっては自分の目指す投資にはなりません。そういう意味でロスカットされないように気をつけて投資する必要があるのです。

ロスカット、さらに詳しく

さて、文章での説明はここまでにして、ここからは楽しい図を見ながら話をしたいと思います。下の図を見て下さい。

 
なんのこっちゃわからん図だと思いますが、1株10ドルの株を1万円で1万円分買ったという図です。これがレバレッジ1倍。理論上ではロスカットレートは株価が0ドルまで下がったときです。ちょっと何言ってるかわかりませんね。





続いてレバレッジ2倍の図です。自分の資金1万円で2万円分の株を買っています。借りた1万円の借りた相手は、証券会社です。

ロスカットレートは10ドルから5ドルまでの間に自由に設定できますが、5ドル以下には出来ません。最低値の5ドルに到達すると即座にロスカット。強制的に証券会社によって株が売られます。実際の投資ではこのくらいのレバレッジでやろうと思います。






さらにレバレッジ3倍。自己資金1万円で3万円の株を買いました。ロスカットレートは6.6ドルとレバレッジ2倍のときより買値の10ドルへと近づきました。もっといきましょう。



レバレッジ4倍。4倍界王拳です。ロスカットレートは7.5ドル。



来ましたレバレッジ5倍。外国株CFDにおける最大のレバレッジがこの5倍です。これ以上は出来ません。

1万円で1万円分の株を買う場合と比べると、もらえる配当は5倍、利益は5倍です。しかし、ロスカットレートは8ドルと、買値の10ドルからたった2ドル、つまり2割の下落しか許されません。株式投資のご経験のある方ならすぐわかることですが、株などというものは平気で2割でも3割でも落ちるものです。

適切なレバレッジは?

ここまで読んでくれた方ならわかると思いますが、レバレッジを上げれば上げるほどロスカットをされやすくなります。株価の下落許容範囲がどんどん狭まっていくからです。よりハイリスクハイリターン化します。

10ドルで買って8ドルでロスカットされる。投資した金額が1万円であるならば、まあ痛いは痛いですが生死に関わるほどではないでしょう。でももしそれを100万円でやっていたなら……考えたくもないですが、その100万円はほぼ失われてしまいます。それがレバレッジを掛ける、ということです。

個別株における良きレバレッジの値は、ぼくも正解を知りません。ぼく自身も試行錯誤の最中です。ですが、それでは何も出来ないのでとりあえず、2倍までをぼくはおすすめします。

とはいえレバレッジ2倍であっても株価が半分になってしまえばすべてが吹き飛んでしまいます。そのことは、常に心に留めておいて下さい。

ロスカット、ホントのホントは誰のため?

ところで、上の拙い図をもう一度よく見ていただくと、ロスカットが実行されても証券会社が投資家に貸した資金はまったく傷ついていないことがわかると思います。

買った株が下がり始めるとまず投資家の自己資金から削られていき、投資家の資金を削り切ってさあここからは証券会社が貸した分、となった瞬間にロスカットが入るのです。そうです。証券会社は自分の貸したお金だけは意地でも回収して、絶対に損はしないのです。

ロスカットは投資家&証券会社を守るもの、と書きましたが、いや、よく出来たからくりですね。

次回、銘柄決まった、株数決まった、いよいよ株を買う、です。

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CFD実験室その1 CFDとはなにか

CFD実験室その2 CFDの特徴

CFD実験室その3 GMOクリック証券で口座を開こう

CFD実験室その4 CFD口座を作ったら、まずは入金

CFD実験室その5 外国株CFDの銘柄を見ていく

CFD実験室その6 高配当銘柄の選び方

CFD実験室その7 金利調整額でさらに銘柄を絞り込む

CFD実験室その8 いよいよ銘柄決定

CFD実験室その9 何株買うのか決めつつ、レバレッジを考える

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CFD実験室その11 GMOクリック証券で外国株CFDを買う手順

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CFD実験室その13 株を買ったら、まずロスカットレートの設定

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