皆さんこんにちは、オザワークスです。
さあ、夜も23:30を過ぎました。いよいよフォードを15株買いましょう。米国市場はもう開いていて、今日も活発な取引が行われています。
またこのスクショで失礼します。今度こそ買えますからね。注文の手順は前回書いた通りです。売買は「買」、注文タイプは「成行」、で取引数量、ここでそのまんま15株、とは入れません。さあ、ここからがオザワークス流です。
やっぱり金利対策
回りくどいんですが、話は金利調整額に戻ります。金利調整額とは、その株を買って保有しているだけで毎日支払わなければならない保有コストでしたね。金利は株価に依存します。現在のフォードの株価であれば、1日あたりの金利は1株に付き0.15円。これを15株買おうって話です。
0.15×15=2.25円。小数点以下は切り捨てられますから、1日あたり2円の金利を支払うことになります。普通の方法で素直に注文したら。
CFDでしか出来ない買い方
けれど、CFDというのは、もっとエグい注文の仕方でその金利調整額の支払を回避することが出来るんですよ。それが、
1株ずつ、15回買う。
です。いやいやいや、現物だって1株ずつ買うことは出来ますよね。でも、現物だと例えば1株買ってその後もう1株買ったとすると、◯◯という銘柄は合わせて2株持っています。ついては平均取得価格は××です。みたいに必ず勝手に同じ銘柄は一括りにまとめられてしまいますよね。
それがCFDでは起こりません。1株買ってその後でもう1株買っても、それぞれ別の買い取引として独立してその後も取り扱われます。独立しているので、例えばフォードを1株ずつ15回買ったとして、その後で7番目に買い付けたフォード1株だけを売却する、などということも可能です。独立しているとはそういう意味です。
金利調整額も1株ずつの計算
そして金利調整額についても、その独立が適用されます。15株をまとめ買いではなく、1株ずつ15セット持っているので、毎日取られる金利も1株ずつ取られます。つまり、
0.15×1=0.15円。小数点以下は切り捨てられるので0円。
0×15=0円。金利調整額、なっし~。ちゃらら~。
はい、1株ずつ15回買い付けると、確かに15株買っているのに支払う金利は消滅しました。これが、オザワークス流。
取引手数料もゼロに
でもでも、15回も買い付けたら、取引手数料がばかにならないんじゃ……。
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さあ、完璧だ。いや、一つだけ難点を言えば、1株買う注文を何度も繰り返すのでその操作がちょっとだけ面倒なくらいです。例えば100株とか、1000株とか、1000回も1株ずつ買うわけです。腱鞘炎になりますね。
フォード以外も1株ずつ買ってみると
ちなみに、金利調整額を完全に0円にできるのは株価が30ドル弱くらいまでの銘柄で、高配当のだとフォードぐらいしか該当しません。しかしフォードだけ買い続けるのは、それもまた別のリスク。
というわけでいくつか他の銘柄を挙げると、まず安定して高配当のAT&T。株価は35ドルくらいで金利は1日0.46円といったところ。これをフォードと同じく約2万円分5株買う。普通に買うと金利は、
月~木 0.46×5=2.3円。切り捨てて、2円。
金曜日 0.46×3×5=6.9円。切り捨てて、6円。
ひえ~、フォードと同じ額買ったのに、払う金利は一週間で14円。えらい違う。これを1株ずつ5回買うと、
月~木 0.46×1=切り捨てて0円。0×5=0円。
金曜日 0.46×1×3=切り捨てて1円。1×5=5円。
つまりAT&Tは、1株ずつ買ってもどうしても金曜日に1円だけ金利が付いてしまうんですね。これはもうどうしようもありません。ただ、普通に5株買った場合と比べて14円が5円になるのだから、確かに効果はあるようです。
GMならどうか
続いてAT&Tよりももう少し株価の高いゼネラルモータース、行ってみましょう。GMは株価43ドル、金利は0.57円くらいです。2万円分買うと、まあ4株ですか。まず普通に4株買うと、
月~木 0.57×4=2.28円。切り捨てて、2円。
金曜日 0.57×3×4=6.84円。切り捨てて、6円。
あれ、AT&Tと変わりませんね。じゃあ結果も言ってしまうと、1株ずつ買っても一週間に5円の金利、というところまで同じでした。
株価が上がると金利も跳ね上がる
ぼくの体感では、株価が30ドル弱までの銘柄であれば、金利はまったくのゼロにすることが可能です。そこから、株価が50ドルくらいまでなら一週間で1円。株価がそれ以上になると、1株ずつ買ったとしても2円、3円、週末だけでなく平日も金利が付くようになってしまいますね。1株150ドルのIBMなんかだと、たとえ1株だけ買ったとしても、
月~木 1.96×1=1.96円。切り捨てて、1円。
金曜日 1.96×3×1=5.88円。切り捨てて、5円。
これです。2万円分買えていないのに一週間で金利は9円。しかもここからさらに下げることが出来ません。これではちょっと旨くないですね。
というわけでフォードを15株買うなら、1株ずつ15回買うことをおすすめします。フォード以外の銘柄でも基本的に1株ずつ買えばそれだけ保有コストを抑えることが可能です。
さあ、これであなたもフォードの株主。ただ、CFDは株を買ってそれっきりではいけません。きちんとロスカットレートを設定してあげないと。次回、アフターケアです。
記事一覧
CFD実験室その1 CFDとはなにか
CFD実験室その2 CFDの特徴
CFD実験室その3 GMOクリック証券で口座を開こう
CFD実験室その4 CFD口座を作ったら、まずは入金
CFD実験室その5 外国株CFDの銘柄を見ていく
CFD実験室その6 高配当銘柄の選び方
CFD実験室その7 金利調整額でさらに銘柄を絞り込む
CFD実験室その8 いよいよ銘柄決定
CFD実験室その9 何株買うのか決めつつ、レバレッジを考える
CFD実験室その10 レバレッジとロスカット、やや複雑な関係
CFD実験室その11 GMOクリック証券で外国株CFDを買う手順
CFD実験室その12 金利手数料を無くすマル秘取引術、オザワークス流
CFD実験室その13 株を買ったら、まずロスカットレートの設定
通りすがりですが、質問です。
返信削除金利調整額の小数点は除去されますが、それと同様に権利調整額も小数点が除去されますか?
大変興味深い質問、ありがとうございます。
削除結論から申しますと、権利調整額の小数点以下は一度切り上げられ、その後で切り下げられます。
調べてみたらちょびっと複雑で、狭いコメント欄で詳しく回答するのは難しいと考え、一つの記事としてまとめてみました。
2/25更新の「人気がなくても外国株CFD。権利調整額の小数点以下はどういう計算?」という記事です。よろしければ見てみてくださいませ。
またの「通りすがり」お待ちしております。オザワークスでした。